昔々(2019年)、ファイナルファンタジーXIVのディレクターである吉田直樹がE3で、ワールドオブウォークラフトクラシックに触発されて、2010年リリースの初代FFXIVを再考する可能性について尋ねられました。その際、彼は一笑に付し「悪夢だ」と言いました。
FFXIV 1.0は、チーム内のコミュニケーション不足や、満足のいかないポリゴンの植物鉢など、あらゆる面で問題が多かったゲームでした。その結果、吉田氏は困難な時期を振り返りたくないと考えたのも理解できます。一方で、ファイナルファンタジーXIVクラシックというアイデアについて想像を膨らませてみることも可能です。
私は、FFXIVの懐かしさを感じるためには、2013年の再録版「アーラムリボーン」に焦点を当てるべきだと思います。あの時代のプレイヤー体験には魅力があり、特にフィールドの密度や生態系に感動したことを覚えています。現行の広大なマップは、飛行が前提となっているため、当時の緊迫感が薄れてしまったように感じます。
また、クロスクラススキルも興味深い要素でした。別のクラスを上げることで得られるスキルは自由度を与えてくれましたが、逆にプレイヤーを制約する面も強まりました。そのため、スキル取得の方法を見直すことも必要でしょう。
クエストについては、長い時間を要するフィッチクエストやダンジョンが多く、再プレイには躊躇するかもしれません。しかし、初期のダンジョンには多くのパズル要素があり、現在のストーリー重視のデザインとは一線を画していました。このような体験を再び味わうことができたら、特別な感情を呼び起こすことでしょう。
総じて、FFXIVの過去を振り返ることは、現代のゲームが失った要素を再認識する良い機会になるかもしれません。吉田氏には、ぜひ「アーラムリボーンクラシック」を考えてみてほしいものです。