昨年、Razerは触覚フィードバックに注目した二つの製品、FreyjaシートパッドとKraken V4 Proヘッドセットを発表しました。筆者は両製品をテストし、後者は非常に良いものの、その高価格がやや障壁になっていると感じました。一方、Freyjaは使用方法が鍵となります。結局、脚や背中を通して振動を感じることで、どれだけゲームが向上するのか疑問です。しかし、GDC 2025でこれらを一緒に試した結果、特定のゲーマーが愛する理由が明確になりました。
要するに、それはシミュレーションレースです。筆者はFreyjaに座り、Kraken V4 Proヘッドセットを装着し、Razer/Fanatecのダイレクトドライブシステムを用いて『Assetto Corsa Competizione』をプレイしました。まずはラップをこなし、その後タイムを更新すべく全力を注ぎました。最初は振動が気を散らしましたが、数分後にはすべてが調和しました。ステアリングホイールからのフォースフィードバックと相まって、ブレーキングポイントをより正確に知覚できるようになり、ラップタイムも改善されました。
振動の再現だけでは実際の力を身体で感じることには敵いませんが、そのインプレッションは非常に魅力的でした。RazerにFreyjaを完全に統合したレースシートの計画について尋ねたところ、返事は曖昧でしたが、実際に検討していると確信しています。現在のFreyjaは側面が開放されているため、バケットシートに組み込めば、コーナリングの力をより良くシミュレーションできるでしょう。
ただし、Razerがそうした製品を持っているとしても、小規模なニッチ市場であるシミュレーションレースに導入されるかは疑問です。高価格を必要とするため、現在のFreyjaシステムから価格が外れかねません。その一方で、全動作対応のシミュレーション rigは高額であり、適切なレース用Freyjaチェアは静的なホイールセットアップと動作の複雑な設備の間に位置付けられるでしょう。
GDCでRazerは全てのソフトウェアSDKを統合したWyvrnを発表し、Unreal Engine 5.5に完全に統合されることが決まりました。これにより、今後このエンジンで開発されるレースゲームはFreyja、Kraken、ホイールセットアップを最大限に活用できるようになります。筆者が唯一残念だったのは、家にFreyjaがないことで、ちょっと悲しくなりましたが、オフィスが地鳴りのように振動するのもどうかと思います。