バルブ(Valve)は、PCゲーマーからの信頼を獲得してきましたが、最近の「GTA V Enhanced」をSteam Deckで「プレイ可能」と評価した決定は、批判を呼ぶものです。この評価は、岩石ゲームズ(Rockstar Games)のグランド・セフト・オートV(GTA V)のアップグレード版に付けられました。
「プレイ可能」というのは、ユーザーがプレイするために手動で調整が必要なゲームを指します。例えば、コントローラ設定を手動で選択する必要があったり、タッチスクリーンでランチャーを操作することが求められる場合があります。しかし、GTA Vの大きな問題は、GTA Onlineがプレイできないことです。ロックスターは、バトルアイ(BattlEye)アンチチートをゲームに追加し、Linuxへのサポートを行わないと決定しました。
現在、ロックスターのGTA Onlineに関するFAQでは、Steam DeckがGTA Onlineのバトルアイをサポートしていないと明記されています。ストーリーモードはプレイできるものの、オンラインプレイは不可能です。このため、ValveがGTA V Enhancedを「プレイ可能」としたことは、多くのゲーマーに誤解を招くものです。
この判断は、バルブが築いてきた信頼をさらに損なう可能性があります。また、Steam Deckの「デック・バリファイド」プログラムの見直しが必要であることを示唆しています。現在、バルブへの問い合わせは行っていますが、回答は遅れる見込みです。注意点として、GTA V Enhancedを楽しむにはストーリーモードのみであることを理解しておくべきです。